居飛車では、相手が振り飛車か居飛車かによって、適した囲いが大きく変わります。相手が振り飛車なら右辺で戦いが起きるため玉を左に逃がした囲いが有効で、相居飛車なら左辺に囲います。どちらの展開でも、基本の形を知っておくことが大切です。
舟囲い
相手が振り飛車戦法のときに居飛車側が使う定番の囲いです。玉を左に寄せ、右側の金銀を上がるだけで完成するため覚えやすく組みやすいのが最大の魅力です。
耐久力はあまり高くありませんが、最低限の囲いでさっさと攻めに転じることができます。舟囲いをベースに、後述のエルモ囲いに発展させる指し方も定番です。なお、相手が居飛車の場合は玉の位置が飛車の脅威を受けやすいため不向きです。
カニ囲い
相居飛車の戦いで使われる最低限の囲いです。玉の上部を金銀で押さえる形で、形と組み方が覚えやすく最低限の守備ができます。
本格的に攻め込まれると耐久力はあまり期待できませんが、囲いを最低限に抑えて速攻をかけたい人向きの選択です。
エルモ囲い
近年急速に普及した、対振り飛車居飛車の新定番です。舟囲いより少し手数がかかりますが、金銀の連結を作ることで堅さが向上しています。
速攻をしたい場合に舟囲いの代わりとして採用できます。ただし、これ以上の発展形がないため、長期戦になる展開ではやや不利になりやすい点が欠点です。
雁木囲い
現代居飛車の本格的な戦法として、近年人気が大きく上がった定番の囲いです。バランスに優れており、相手の指し方に対して柔軟に対応できるのが強みです。
中央に厚みを作って相手の攻めを受け止め、カウンターを狙う感覚の戦法です。一方で速攻に対しては守勢になりやすく、受けの実力が問われます。
矢倉囲い
相居飛車の伝統的な堅陣で、長年「将棋の純文学」と呼ばれてきた王道戦法です。金銀が密集した形で上部への耐久力が高く、深く研究が進んでいます。
ただし組み切るまでに手数がかかるため、速攻で攻め込まれやすいという弱点があります。級位者には少し扱いが難しく、ある程度将棋に慣れてから挑戦するのがよいでしょう。